何から何までまともではなくて、
しかし、紛れもなくそれは恋だった。
恋する寄生虫
三秋 縋
定価(本体630円+税) 

「ねえ、高坂さんは、こんな風に考えたことはない? 自分はこのまま、誰と愛し合うこともなく死んでいくんじゃないか。自分が死んだとき、涙を流してくれる人間は一人もいないんじゃないか」

 失業中の青年・高坂賢吾と不登校の少女・佐薙ひじり。一見何もかもが噛み合わない二人は、社会復帰に向けてリハビリを共に行う中で惹かれ合い、やがて恋に落ちる。
 しかし、幸福な日々はそう長くは続かなかった。彼らは知らずにいた。二人の恋が、<虫>によってもたらされた「操り人形の恋」に過ぎないことを――。

著者プロフィール

三秋 縋
1990年生まれ、岩手県出身の作家。ウェブ上で『げんふうけい』名義の小説も発表し、人気を博している。