吾輩は「猫又」である。名前はまだ無い……わけではない。拾ってくれた主人、探偵事務所の所長・佐々木鏡介からもらった大切な名がある。
表の顔は飼い猫、裏の顔は物の怪を見張るエリート猫又「観怪(みけ)」。それが吾輩の正体なわけだが、こっそり人の姿に化け「旧鼠(きゅうそ)」ココノと共に主人が引き受けた依頼を解決したくなってしまうのだ……。何故かはさっぱりわからぬが。
――これは、猫又「斑(まだら)さん」が探偵業を手伝い、不器用で優しすぎる主人を幸せにする、恩返しのための物語である。
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奈良県在住。第22回電撃小説大賞への応募を経て、『廻る素敵な隣人。』にてメディアワークス文庫よりデビュー。親近感のある物語と文体を得意とする。
“不器用な純情”こそ、彼の最大の持ち味! 読めばスカッと元気になる日常エール系物語。