作家エッセイ
四季折々
メディアワークス文庫の作家が「季節」をテーマに綴るエッセイ。
今月は2017年1月より連続ドラマがスタートする大人気シリーズ
『探偵・日暮旅人』シリーズの著者・山口幸三郎先生がお贈りします。 ※メディアワークス文庫に挟まれている刊行情報チラシ「HeadLine」にも同じエッセイが載っています。
第9回 「秋のパン祭り!」野崎まど

 秋で最初に思い出されるのはやっぱり食欲の秋。少し体重が気になりつつも、美味しい匂いが漂ってきたらそんな心配はどこへやら。なので暴飲暴食にならないよう買い食いには注意しなきゃなのですが……。そんな時に限って近くに素敵なパン屋さんができちゃったりする訳です。買わない、買わないぞと決意して通りすぎようとするも、お店の前まで来ると香ばしいパンの香りが……。ハッと気付いた時にはもう遅く、左手にトレイ右手にトング。こうなればもう観念するしかありません。「フレンチトースト焼きたてですよ」と店員さんがニコリ。私はその素敵な三角形にトングを伸ばします。その時フレンチトーストが消えました。「立体映像(フォログラフ)!」罠に気付いて飛び退るとハイパーブラスターの熱戦が。「シクジッタカ」店員は偽装されたドローンでした。「シネ!エッセイスト!」私はトングを投げつけてドローンの電子頭脳を破壊しました。今日も宇宙の海で私は自由にエッセイを書き続けます。それがスペースエッセイスト。スペースエッセイスト・キャプテン早苗。

*著者プロフィール*
東京都墨田区生まれ。2009年、第16回電撃小説大賞にて〈メディアワークス文庫賞〉を受賞、同年受賞作『[映]アムリタ』でデビュー。また雑誌「電撃文庫MAGAZINE」にて短編小説企画『野崎まど劇場』を連載中。

*野崎まどの作品*
・大型新人が放つ異色の青春ミステリ!
『[映]アムリタ』

・――謎を解く鍵は「箱」と「石」と……お面の女。
『舞面真面とお面の女』

・死なないはずの、女が死んだ――。女子校を舞台に描かれる怪異ミステリ。
『死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~

・謎の女性・紫が書こうとする、“この世で一番面白い小説”とは?
『小説家の作り方』

・「友達」は果たして本当に必要か? 少女たちが贈る《友情》ミステリ!!
『パーフェクトフレンド』

・《この本は、すべての『創作』の極地に至るものである――》。野﨑まど渾身の怪作!!
『2』

・お人好しの青年と不思議なうさぎが織りなす一風変わった『縁結び』の物語。
『なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る

・ご縁を結ぶうさぎと青年の心温まる物語、ライバル(?)も登場の第2巻です。
『なにかのご縁2 ゆかりくん、碧い瞳と縁を追う