物 語

 作家として人生崖っぷちな妖怪小説家・緒方司貴が訪れたのは、妖怪と縁深い遠野の旅館「迷家荘(まよいがそう)」。座敷童子がいると噂の旅館に起死回生のネタ探しに来たはずが、なぜか「座敷童子の代理人」として旅館に集まる妖怪たちのお悩み解決をすることに!?
 そこで偶然出会ったおしゃまな妖怪少年の力で妖怪が見えるようになった司貴は、陽気な河童や捻くれ妖狐が持ち込むおかしな事件を経て、妖怪たちと心を通わせていく。
 だが、そんな司貴を導く不思議な少年にも、何やら秘密があるようで……。

登場人物
緒方司貴(おがた しき)

緒方司貴(おがた しき) 「俺の力じゃありません。妖怪達がアイディアを出してくれて、それを手伝っただけですから」 うらぶれ妖怪小説家。小説のネタを求めて訪れたはずの遠野で「座敷童子の代理人」として妖怪たちの悩みを解決するはめに……。自由奔放な童子に振り回されたりとちょっと頼りないところもあるけれど、妖怪たちの問題にまっすぐ向き合う心の持ち主。旅館で働く和紗のことが気になっているらしい。

座敷童子(ざしきわらし)

座敷童子(ざしきわらし) 「……本当に。想像力が豊かだねえ、先生は」 妖怪たちのご意見番。博識だが、性格は捻くれ者でおマセな少年。司貴のことを「先生」と呼ぶ。TVを観たり、煎餅を食べたり、司貴のスマホをいじったりとまるで人間のような仕草も。コンビを組んで司貴を導くが、彼もある重要な秘密を抱えていて……。

白沢和紗(しらざわ かずさ)

白沢和紗(しらざわ かずさ) 「緒方様。今日は妖怪のお客様はおられないんですね?」 「迷家荘(まよいがそう)」で働く仲居。常人には見えないはずの座敷童子や河童などが見える司貴を尊敬している。

河童(かっぱ)

河童(かっぱ) 「馬鹿言うんじゃねえ。おいらの半分は酒でできてんだ」 愛嬌たっぷりの陽気な妖怪。酒が好き。座敷童子とは仲が良い。基本的にはお調子者だが、やる時はやる……らしい!?

白沢和紗(しらざわ かずさ)

妖狐(ようこ) 「軽く言うもんだね。……後悔するんじゃないよ」 遠野の「神使」でもある気高い狐の妖怪。性格は高飛車だが、案外、面倒見の良いしっかり者。

白沢和紗(しらざわ かずさ)

カラス天狗(からすてんぐ) 「この男がそうだと言うのですか。ただの人間に見えますが」 身長は50cmほど。山伏装束を着て小さな嘴で話す愛らしい容姿だが、小天狗とも呼ばれる神通力の持ち主。

白沢和紗(しらざわ かずさ)

空太(くうた) 「きゅうん?」 司貴のもとに宅配便で送られてきた可愛い子狸の妖怪。(2巻に登場)

白沢和紗(しらざわ かずさ)

(りつ) 「あなたこそ本当は誰なんです? 緒方司貴の“ニセモノ”さん――?」 司貴の実家に住み着いていた、謎多き女の子姿の座敷童子。その正体とは……!?(3巻に登場)

その他の妖怪

「座敷童子」をはじめとして、第1巻では「河童」「妖狐」「オシラサマ」、第2巻では「化狸」「カラス天狗」「天女」、[第3巻]では「さとり」「ぬらりひょん」などが登場。その他にも「六角牛王」や「火車」など、妖怪や伝奇好きな人はピンとくる名前の妖怪ばかり!? 脇を飾るキャラクターたちと主人公のやりとりも必見です。

担当編集者が語る作品の魅力

遠野の旅館に持ち込まれる妖怪たちの無理難題を、ちょっと頼りないけど優しい小説家の青年&知的な捻くれ少年のコンビが解決していく物語です。妖怪といっても恐いものではなく、まるで人間のようなキャラクターたちばかりです。親しみあるキャラクターたちが数多く登場するのでほっとした温かいお話を楽しんでいただけます。ちょっと癖のある妖怪たちと主人公とのやりとりで、笑ったり、ほっこりしたり、ほろりと泣いたり、いろいろな顔を見せる人間や妖怪キャラの魅力を楽しんでいただけたらと思います。その他にも、ちょっとした謎解きや遠野の伝承をもとに新たに作られたエピソードなども織り込まれています。妖怪好きな方はもちろん、新しい知識や発見が欲しい方にも好きになってもらえる作品です。

その他にも同著者・仁科裕貴がおくる2つのメディアワークス文庫もお楽しみください。
  • 『罪色の環 -リジャッジメント-』
    著/仁科裕貴 イラスト/トリ

    過去に裁判で無罪になった青年・音羽奏一。ある日、裁判員の一人として選ばれた彼は、その他の男女五名と共に島に集められ日給400万円である事件の再審判を行うことになるが……。ゲーム感覚で行われるイリーガル・サスペンス開廷!

  • メディアワークス文庫
    『初恋ロスタイム』
    著/仁科裕貴 イラスト/ぜろきち

    僕の青春は、人より少しだけ長い。ある日、僕以外の時間が止まったのだ。午後1時35分、毎日決まった時刻に訪れる1時間のロスタイムで、僕は僕と同じ景色を見る彼女に恋をする。でも、この現象には僕だけが気付けない理由があって……。ほんのり甘くてビターに切ない青春恋愛ストーリー。

仁科裕貴
広島県出身。天秤座のA型。元警察官という異色の経歴を武器に、精緻を極めた文体と温かい人物描写を得意とする。他著に『初恋ロスタイム』(メディアワークス文庫)など。

各巻のあらすじ

『座敷童子の代理人』 人生崖っぷちの妖怪小説家・緒方司貴がネタ探しに向かったのは、座敷童子がいると噂の旅館「迷家荘」。だが、座敷童子はもういないという。司貴は不思議な少年に導かれ、座敷童子の代理人として旅館を訪れる人間や妖怪の悩みを解決することに……!?

『座敷童子の代理人2』 小説家の端くれ・緒方司貴のもとに遠野から謎の宅配便が届いた。その中身とは……子狸の妖怪!? お悩み解決のため遠野の旅館「迷家荘」へ赴くことになった司貴は、またもや妖怪たちが起こす無理難題に巻き込まれてしまうようで……。

『座敷童子の代理人3』 迷家荘に新たな珍客現る!? 司貴&童子コンビの過去を知る“女の子の座敷童子”、迷えるさとり少女、好々爺のぬらりひょん。遠野の旅館には、相も変わらず奇妙な妖怪と、笑いや涙も集まるようで……。

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