




二十も離れた弟の誕生――それがすべての始まりだった。
斉藤勇魚と斉藤真魚。男女の双生児でともに二十歳の大学生。二人の人生は、年の離れた弟の誕生で一変した。
広島の大学に通う勇魚は親友に恋人を奪われ荒んだ日々を送り、北九州の実家で暮らす真魚も最愛の人に突然捨てられ世界に絶望する毎日。
そして二人は、奇しくもそれぞれの隣人との奇妙な交流に救いを求めていく……。
やがて気付いてしまった家族の真実。親子、恋人、親友――すべての日常が絶望と綯い交ぜになった双子の青春の行き着く先とは?
大人になることの「痛み」をリアルに描き、第31回電撃小説大賞で《メディアワークス文庫賞》《川原礫賞》をW受賞した、ままならない愛と青春の物語。
ISBN : 9784049162738
ISBN : 9784049162738
『みんな蛍を殺したかった』著者
切なさと面白さが適切な距離で共存する、新感覚の青春小説だった。
『ミミズクと夜の王』著者
運命はなくても、奇跡はある。今は、この本の形をしている。
『ソードアート・オンライン』著者
上手く泳げない魚みたいな双子たちが、震えるほど愛おしい。