永遠に繰り返す八月三十日、僕らは未来のない恋をした。

伯父の旅館を手伝う僕は、今日も藤壺ひまり御一行様をお迎えに行く。―― 今日も?
ひまりの髪飾りだけが「昨日」と違ったから気づけた。
僕とひまりが、同じ一日を繰り返していることに。
永遠に続く離島の夏。僕をからかっては困らせるひまりに、いつしか僕は恋をした。
僕らが想いを確かめ合った時、ひまりは悲しそうに告げた。

「君はやがてループを抜けて、その記憶を失うの」

「明日」へ行けない二人の恋。やがて迎える結末に、気づけば涙があふれ出す――

伯父の旅館を手伝う僕は、
今日も藤壺ひまり御一行様をお迎えに行く。
―― 今日も?
ひまりの髪飾りだけが
「昨日」と違ったから気づけた。
僕とひまりが、
同じ一日を繰り返していることに。
永遠に続く離島の夏。
僕をからかっては困らせるひまりに、
いつしか僕は恋をした。
僕らが想いを確かめ合った時、
ひまりは悲しそうに告げた。

「君はやがてループを抜けて、
その記憶を失うの」

「明日」へ行けない二人の恋。
やがて迎える結末に、
気づけば涙があふれ出す――

推薦文

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同じ物書きとしてこの作品を読んで感じたのは、少しの嫉妬と多分の満足だった。自分で書きたいと思う作品が、完成した状態で目の前に出されたみたいな感覚。ただ、悔しいの前に面白かった、この作品に出会えてよかった。
心地よい会話のテンポや親しみやすい登場人物。そして何より、主人公に共感しながら振り回してくるヒロインの魅力。付かず離れずなずるいヒロインに、届きそうで届かない焦れったい距離感が、恋愛の高揚感をもたらしてくれた。気づけば時間ループという作中の仕掛けにも振り回されていて……。
これは私が読んできた恋愛小説の中でも最高のデビュー作のひとつだ。

冬野夜空 (代表作『一瞬を生きる君を、僕は永遠に忘れない。』)

書籍情報

Book Information


永遠に繰り返す八月三十日、僕らは未来のない恋をした。

 伯父の旅館を手伝う僕は、今日も藤壺ひまり御一行様をお迎えに行く。――今日も?
 ひまりの髪飾りだけが「昨日」と違ったから気づけた。僕とひまりが、同じ一日を繰り返していることに。
 永遠に続く離島の夏。僕をからかっては困らせるひまりに、いつしか僕は恋をした。僕らが想いを確かめ合った時、ひまりは悲しそうに告げた。
「君はやがてループを抜けて、その記憶を失うの」

 いつか終わる二人の恋。その結末に、抑えきれない感動の涙があふれだす――。
 第31回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞の純愛ストーリー。

  • 発売日 :
  • サイズ :文庫判
  • 定価:825円(本体750円+税)

ISBN : 9784049162745

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