夏空と永遠の先で、君と恋の続きを
永遠に繰り返す八月三十日、僕らは未来のない恋をした。
伯父の旅館を手伝う僕は、今日も藤壺ひまり御一行様をお迎えに行く。――今日も?
ひまりの髪飾りだけが「昨日」と違ったから気づけた。僕とひまりが、同じ一日を繰り返していることに。
永遠に続く離島の夏。僕をからかっては困らせるひまりに、いつしか僕は恋をした。僕らが想いを確かめ合った時、ひまりは悲しそうに告げた。
「君はやがてループを抜けて、その記憶を失うの」
いつか終わる二人の恋。その結末に、抑えきれない感動の涙があふれだす――。
第31回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞の純愛ストーリー。
目次
第一章 きみだけが、昨日と同じように違っていた
第二章 僕らの同じ一日
第三章 向かう明日が違っても
第四章 同じで違う恋人
エピローグ
発売日:2025年4月25日 サイズ:文庫判
定価:825円(本体750円+税) ISBN:9784049162745