第30回電撃小説大賞 ≪メディアワークス文庫賞≫受賞作
読書メーター読みたいランキング 文庫部門週間1位 集計期間年2024年7月26日〜8月1日

心獣の守人 ―秦國博宝局宮廷物語―

その者、心の闇より出でし〝獣〟を祓い、守護するものなり――。
著者 羽洞はる彦 イラスト EZOI
メディアワークス文庫よりより好評発売中
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あらすじ

曰くつきの工芸品”鳳心具”(ほうしんぐ)を巡り、二人の官吏の物語が今始まる!
流浪の民・勾蓮(こうれん)が先住の民・鳳晶(ほうしょう)を制し興した国、秦國(しんこく)。人ならざる美貌と類稀な力を持つ鳳晶は恐れられ、建国から三百年経つ今も忌避され続けていた。
そんな秦國の都で、後頭部を切り取られた奇妙な女の骸が発見された。
第一皇子の命で、文化財の保護と管理を担う博宝局(はくほうきょく)に配属された水瀬 鷲(みなせしゅう)は、唯一の所属官吏であり、局長を務める美しき鳳晶の青年・万千田苑閂(まちだえんさん)と共にこの事件を調査することに。
実は、宮廷一の閑職と名高い博宝局の真の職務は、持ち主の心の闇を具現化し、怪異事件を引き起こす鳳晶の工芸品”鳳心具”(ほうしんぐ)を秘密裏に調査・回収することだったのだ。
しかし、苑閂も怪異も曲者で!?優秀だが無愛想な苑閂と、優しさだけが取柄の鷲。”鳳心具”(ほうしんぐ)による様々な怪異事件を追ううちに、二人はやがて国を脅かすある真相に辿り着き――。
読む人の心震わす、東洋宮廷ファンタジー!

心獣の守人の世界

  • 秦國(しんこく)
    約三百年前に流浪の民・勾蓮が先住の民・鳳晶を制して興した国。
  • 鳳晶(ほうしょう)
    秦國建国以前からこの地に住んでいた先住の民。色鮮やかな髪と瞳、妖艶なほど美しい容姿を持つ。非常に優れた身体能力と五感を備え、犬や馬や牛とは異なる異端の〝獣〟とともに暮らし、呪具を生み出す術を持っていた。
  • 勾蓮(こうれん)
    大陸から渡ってきた流浪の民。黒髪黒眼。自分たちとは異なる特徴を持つ鳳晶を畏怖し、数の力で制圧して鳳晶を隷属させた。
  • 鳳心具(ほうしんぐ)
    古くに絶えたとされる鳳晶の職人が手掛けた工芸品の総称。普段はただの工芸品だが、持ち主が心を病むとその思いを具現化した〝心獣〟を生み出し、怪異を引き起こす。
  • 博宝局(はくほうきょく)
    表向きの仕事は、国にとって有益な文化財の保護と管理。だが裏の職務として、秘密裏に鳳心具の調査と回収を行っている。

登場人物

  • 万千田 苑閂(まちだ えんさん)
    無愛想だが非常に端正な顔立ちで、
    若くして博宝局の局長を務める。愛称は苑。
    先住の民・鳳晶の血を引き、
    優れた身体能力と五感を持つ。
  • 水瀬 鷲(みなせ しゅう)
    博宝局に配属された文官の青年。
    心優しいがそれ以外に取柄が無く、
    自分に自信を持てずにいる。
  • 玖矛(くむ)
    秦國一の宮(第一皇子)で公安局や博宝局の
    諮問役を務める。
    皇族らしからぬ親しみやすさと行動力の持ち主。
  • 狗条 暁(くじょう あかつき)
    苑の幼馴染。
    殺し屋だが、ある依頼から玖矛の食客となった。
    気分屋だが、情に厚い一面も。

推薦コメント

  • きっと誰もが知っている。その昏闇がどこに在るのか。あの“獣”がどこから来るのか。人々の呼吸まで感じられるような色鮮やかな世界に、息をひそめて静かに、しかし確実に迫ってくる暗灰色の影。事態は二転、三転し、ついにはそれまで見ていたものと対極の事実が容赦なく姿を現す。その容赦のなさが実に小気味よい。読み手を引き込む圧倒的な筆致と巧みな構成に唸りました。見事。結城光流 /『少年陰陽師』著者
  • いやいやながら部下と上司になってしまった、長身かつ気弱部下と、顔面も能力も最強な小柄上司のバディが軽妙。さらに美貌の殺し屋に謎めいた皇子、猫科巨獣。これだけ役者がそろっている物語……、面白くないわけないです!登場人物が全員t、一筋縄ではいかない。彼らがどんなくせ者たちかを知るためだけでも、読む価値ありかと。彼らのことをもっと知りたいと思える作品なので、続編が出ることを望みます。キャラクターの魅力のみならず、人の心が生み出す獣が起こす事件が、日々、悩み生きる一人である自分をひきつけました。真摯に人の心が書かれた物語でした。軽やかさと真摯さが、絶妙。エンタメ作品として、最高の塩梅だと思いました。三川みり /『龍ノ国幻想』著者
  • 登場人物の心情が丁寧に描かれた、極めて高い完成度を誇るファンタジー。個人的に強く推したい作品です。三雲岳斗 /『ストライク・ザ・ブラッド』著者
  • 社会課題も絡めた、没入感の高い怪奇譚。ラストの「誰もが心に獣を飼っている」という台詞に一番怖いのは自分かもしれないと身震いさせられました。小原信治 /『サムライチャンプルー』脚本

書籍情報


  • 表紙:心獣の守護人 ―秦國博宝局宮廷物語―
    • 発売日 : 2024年8月23日
    • サイズ:文庫判
    • 定価 :803円(本体730円+税)

    立場も性格も真逆の凸凹コンビが、心に巣食う闇を祓う!

    第30回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞の東洋宮廷ファンタジー!

    二つの民族が混在する秦國の都で、後頭部を切り取られた女の骸が発見された。文官の水瀬鷲は、事件現場で人ならざる美貌と力を持つ異端の民・鳳晶の万千田苑閂と出会う。
    宮廷一の閑職と噂の、文化財の管理を行う博宝局。局長の苑閂は、持ち主の心の闇を具現化し怪異を起こす “鳳心具”の調査・回収を極秘で担っていた。皇子の命で博宝局員となった鷲も調査に臨むが、怪異も苑閂も曲者で!? 
    優秀だが無愛想な苑閂と、優しさだけが取柄の鷲。二人はやがて国を脅かすある真相に辿り着く。

    ◆◆◆登場人物◆◆◆

    【万千田 苑閂 (まちだ えんさん)】
    無愛想だが非常に端正な顔立ちで、若くして博宝局の局長を務める。愛称は苑。
    先住の民・鳳晶の血を引き、優れた身体能力と五感を持つ。

    【水瀬 鷲 (みなせ しゅう)】
    博宝局に配属された文官の青年。
    心優しいがそれ以外に取柄が無く、自分に自信を持てずにいる。

    • 発売日 : 2024年8月23日
    • サイズ:文庫判
    • 定価:803円(本体730円+税)
  • 表紙:心獣の守護人2 ―秦國博宝局宮廷物語―
    • 発売日 : 2025年5月23日
    • サイズ:文庫判
    • 定価 :847円(本体770円+税)

    立場も性格も真逆の凸凹コンビが、心に巣食う闇を祓う!

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    鳳晶と勾蓮、二つの民族が混在する秦國。
    博宝局の新人局員・水瀬鷲は、美貌の天才局長・万千田苑閂と、持ち主の心の闇を具現化し怪異を起こす“鳳心具”による事件を日々調査していた。
    そんな二人は、ある事件をきっかけに天笠摩伽羅と対峙することに。鳳心具を使って国の混乱を狙う芙蓉座の座長である摩伽羅は、鳳心具の重大な秘密を手に入れようとある里を狙っていて――。
    一方、宮廷では第一皇子・玖矛に命の危機が。民族間の悲しき歴史が生んだ怨嗟を、二人は祓うことができるのか!?

    ◆◆◆登場人物◆◆◆

    【万千田 苑閂 (まちだ えんさん)】
    無愛想だが非常に端正な顔立ちで、若くして博宝局の局長を務める。愛称は苑。
    先住の民・鳳晶の血を引き、優れた身体能力と五感を持つ。

    【水瀬 鷲 (みなせ しゅう)】
    博宝局に配属された文官の青年。
    心優しいがそれ以外に取柄が無く、自分に自信を持てずにいる。

    • 発売日 : 2025年5月23日
    • サイズ:文庫判
    • 定価:847円(本体770円+税)

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