昼は凡人、でも夜は怪盗──鮮やかな盗みのトリックに驚愕! 痛快ミステリ
「君には才能がある、一流の泥棒になってみないかい?」
謎多き美貌の青年、嵐崎の驚くべき勧誘。なんと生き別れの父が大怪盗であり、自分はその後継者だというのだ。
かくして平凡な大学生だった因幡の人生は大きく変わっていく。嵐崎の標的は政界の大物。そして因幡の父をはめた男。そんな相手に、嵐崎は不可能に近い盗みを仕掛けようとしていた──。
スリルと興奮の大仕事の結末は!? 華麗なる盗みのトリックに、貴方はきっと騙される! 痛快、怪盗ミステリ。
発売日:2020年1月24日 サイズ:文庫判
定価:693円(本体630円+税) ISBN:9784049130072
登場人物

柏手因幡(かしわで いなば)
城翠大学一年生。苦労をかけた母のことを大切にする健気な青年。誠実でまじめな性格だが、要領はよくないタイプ。だが極限状況になると、優れた潜在能力を発揮する。

嵐崎望(らんざき のぞむ)
英文学を教える大学講師。というのは仮の姿、大泥棒ジャバウォックの協力者で、自身も手練れの泥棒。洗練された立ち居振る舞いとは裏腹に、底知れない人物。

祢津敦史(ねづ あつふみ)
運び屋。嵐崎とは因縁があるらしく、あまり仲が良くない。荒っぽいところもあるが、運転テクニックは超一流。人情話に弱く涙もろい、可愛い一面もある。

平家真(へいけ まこと)
ハッカー。UCLA在学中に世界的なSNSを開発した天才。四人の中では一番大人の落ち着きがある。だが金銭感覚がずれていて、いつも金欠気味。