さよなら、誰にも愛されなかった者たちへ

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ただ愛され、必要とされる。それだけのことが難しかった。

賽の河原株式会社――主な仕事は亡き人々から六文銭をうけとり、三途の川を舟で渡すこと。それが、わけあって不採用通知だらけの至を採用してくれた唯一の会社だった。
ちょっと不思議なこの会社で船頭見習いとしての道を歩み始めた至。しかし、やってくる亡者の中には様々な事情を抱えたものたちがいた。
三途の川を頑なに渡ろうとしない少女に、六文銭を持たない中年男性。奔走する至はやがて、彼らの切なる思いに辿り着く――。人々の生を見つめた、別れと愛の物語。

目次

プロローグ
第一話 石崩し
第二話 すがり水
第三話 ねがい花
エピローグ

発売日:2023年2月25日 サイズ:文庫判

定価:770円(本体700円+税) ISBN:9784049148626

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